新型コロナウイルス 高級カプセルホテル ファーストキャビンの破産
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新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が出されれたのが4月7日。あれからおよそ20日が経過したが、感染拡大は衰えを見せず、終息の見通しすら立たずに宣言の延期を議論する状況になってきている。
愛知県に関しては、当初の緊急事態宣言の指定地域には該当せず、その数日後に判断された宣言範囲拡大時に緊急事態宣言が発令された。とは言え、中国武漢で死者が急増していた1月下旬から既に名古屋の街からは人が消え、一部の飲食店やキャバクラなどは営業しているものの客足は全くと言った状況になった。
その時期がちょうど中国の春節の休暇と重なり、日本は特に対策をしなかったが中国政府から「団体での旅行」の自粛を求める声明が出され、中国からの団体ツアーは軒並みキャンセル。それをあてにしていた、宿泊業関係や、飲食店、免税店などは大打撃を食らう形となった。
ホテルの価格と言うのは不思議なもので、ホテル需要が高い時は値段が上がり、需要のない時は下がる。言えば足元を見た商売と言えばそうなのだが、そこからホテルの値段は急降下。それまで一泊7000円程度で売ってたものが2000円程度で泊まれるようになった。2000円と言うのはおそらく最低金額。様々経費を削りに削ってギリギリ利益になる値段なのではないかと。そんな値段にしても宿泊客がいない。そんな状況だったんだろうなと。
そんな中、4月25日に飛び込んできたニュースは
カプセルホテルのファーストキャビンが破産申請
ファーストキャビン
飛行機のファーストクラスを意識した高級感を売りにした女性にも人気のカプセルホテル。
全国に施設を持つチェーン店だったわけだが、新型コロナウイルスの影響をもろに受けた形となってしまった。
そして破産申請発表の前、4月16日には、JR西日本とファーストキャビンの合弁会社、(株)JR西日本ファーストキャビンが店舗の閉鎖と組織の解散を発表していた。
2020 年 4 月 １ ６ 日
株 式 会 社 Ｊ Ｒ 西 日 本 フ ァ ー ス ト キ ャ ビ ン
西 日 本 旅 客 鉄 道 株 式 会 社
株 式 会 社 フ ァ ー ス ト キ ャ ビ ン
西日本旅客鉄道株式会社（以下「JR 西日本」）と株式会社ファーストキャビン（以下「ファースト
キャビン」）は、キャビンスタイルの簡易宿所を展開する合弁会社である株式会社ＪＲ西日本ファース
トキャビン（以下「合弁会社」）の店舗閉鎖及び解散をすることといたしましたので、お知らせいたし
ます。
1. 解散について
合弁会社は、宿泊ニーズの増大や多様化を受け、ホテルの多業態展開を加速したいＪＲ西日本と、
出店スピードを加速させたいファーストキャビンとで両社の考えが一致し、2017 年 2 月に設立い
たしました。
しかしながら、設立以降のビジネスホテル供給増による宿泊単価低下を主要因とし、計画未達
が継続しています。これまでも運営効率化等の経営改善努力を行ってまいりましたが、今後の事
業継続が厳しい状況であるという判断から、このたび、合弁会社を解散することといたしました。
2. 合弁会社の概要
（１）会社名 株式会社ＪＲ西日本ファーストキャビン
（２）代表者 代表取締役社長 荻野 雅弘
（３）所在地 東京都千代田区紀尾井町 3－6
（４）出資比率 ＪＲ西日本（51%）、ファーストキャビン（49%）
（５）事業内容 キャビンスタイルホテル運営及びフランチャイズ事業の展開
3. 閉館予定日等について
・あべの荘店 ：2020 年 4 月 5 日に営業終了しています。
・京都梅小路店：2020 年 3 月末日に営業終了しています。
・和歌山駅店 ：リブランド後の運営継続を予定しています
ファーストキャビン公式ホームページより引用
実際に閉鎖が決まった店舗
JR西日本ファーストキャビンの店舗
- ファーストキャビンステーションあべの荘及
- ファーストキャビンステーション京都梅⼩路
その他の施設は新型コロナ終息後、宿泊客の増加が見込めると判断される時が来たら、フランチャイズオーナーの判断で営業再開の可能性もあるとのことです。
ファーストキャビンTKP名古屋
ファーストキャビンは名古屋にも存在する。
TKPという事は貸し会議室のTKPがフランチャイズオーナーとなって運営しているものか？現在は休業中となっているが、閉鎖と言う情報はない。
名古屋駅新幹線口付近の「怪しい街」から少し離れた地区にあるファーストキャビンTKP名古屋。大都会のキー駅名古屋駅の徒歩圏内にある古い住宅街。付近に普通に一軒家があるという名古屋駅付近。ファーストキャビンTKP名古屋がある場所は、静かだがやや怪しい場所にある。
こういうニュースになって初めて知る人も多いと思うが、かなりホテルに詳しい自分でも詳細は良く知らず、通りかかるたびに「これは何だろう」と思っていたのみ。破産のニュースで初めて詳しく調べることになった。
従来の「ビジネスホテル」と「カプセルホテル」の間を狙って、料金を安く抑えた営業スタイルは今の時代にマッチしている。
この破産は新型コロナウイルスの感染拡大によるものだろう。
このままの状況が続けばこういう破産、倒産が増えるだろうなと。
ファーストキャビンは第一の被害者になった。
泊ったことないし、調べてみると泊まってみたいホテル。
なんとか持ちこたえて、終息後に営業を再開して欲しいなと。
早期の終息を願うばかりだ。
